D’s通信、今回は冬の特別編として、都市部に潜む「雪のリスク」と、私たちのBCP(事業継続計画)の要であるD’s Cockpitの「車両足回り」についてお話しします。
「無理はしない」が、最大の危機管理
まず、私たちの基本方針をお伝えします。
台風や大雪など、予測できる自然災害に対しては、無理な訪問はいたしません。気象情報に注視し、事前に策定した「個別支援計画/クライシスプラン」や事業所の危機管理通達に基づき、利用者様とご相談の上で「訪問のキャンセル・振替」を行うのが原則です。
スタッフと利用者様の安全を守ることこそが、企業としての責務であり、最優先の危機管理だからです。
「レンタカー頼り」の不安からの卒業
しかし、在宅医療の現場では、積雪や路面凍結と、「緊急コール」が重なってしまう瞬間がどうしても存在します。
これまでは積雪予報が出るたびに、「レンタカー屋さんに4WDの空きはありますか?」と電話をかけ、車両を確保する「レンタカー頼り」の綱渡り状態でした。「もし借りられなかったら…」という不安は、常に胃の痛くなる思いでした。
この「有事の移動リスク」を根本から解決するために導入したのが、自社保有の動く拠点『D’s Cockpit』です。
スピードよりも必要なのは「確実性」
この車のベースは、日本の物流を支える「ハイゼットトラック」。トラックなので、スピードが出る車ではありません。
私たち訪問看護が車両に求めたのは、雨の日も、雪の日も、スタッフを安全に守り、確実に利用者様のもとへ辿り着く「走行安定性」です。
そのため、足回りには徹底的なチューニング(強化)を施しました。
■ 基盤となる「タイヤ選び」
冬季、通常の営業車(2WD)にはダンロップのスノータイヤを装着していますが、D’s Cockpitには、北海道・北東北での装着率No.1を誇る「ブリヂストン・ブリザック」を採用。

積雪・凍結路面での圧倒的な制動力を確保しています。
■ 悪路を制する「4WD」+「デフロック」
普段は燃費の良い2WD、いざという時はスイッチ一つで4WDへ。さらに、ぬかるみや雪道でタイヤが空転しても脱出できる「デフロック機能」が通常搭載。

都市部の急な坂道や、除雪されていない路地裏でも、力強く前に進みます。
■ 揺れを抑える「3つの強化パーツ」
車両特有の「ふらつき」を抑えるため、サスペンションも強化しています。
1. 前後スタビライザー: カーブや横風による車体の傾きを抑制。

2. リアショックアブソーバー: 路面からの衝撃を吸収し、乗り心地を改善。
3. 増しリーフセット: 重い架装重量を支え、車体の沈み込みと横揺れを強力に防ぎます。

これらにより、トラックベースとは思えないほどの安定感を実現しました。運転するスタッフの疲労を減らすことも、大切な安全対策の一つです。
寒さから身体を守る「FFヒーター」と「安全管理」
冬季の車両待機時間において、寒さは判断力を奪います。
D’s Cockpitは、エンジンを止めても車内を暖められる「FFヒーター」を完備しています。もちろん、「一酸化炭素チェッカー」で空気の安全を常時監視し、スタッフが安心して休憩・執務ができるサードプレイスを提供します。

備えがあるから、平常心でいられる
「いつでも出動できる、最強の足回りを持った車がある」
その事実が、積雪予報の日でも私たちが慌てず、平常心で正しい判断(基本は中止、緊急時は出動)を下すための「心のアンカー(錨)」になっています。
どっしりと路面を捉えて走るその安定感は、私たちの「動く安全防災拠点(サードプレイス)」そのものです。





